日に日に大きくなる子どもたち。買った服がすぐにサイズアウトしてワンシーズンしか着れなかったり、元気に遊び回ったために高級ブランドの服が破れてしまったり…。子育てをしていると子どもの服に関する悩みは尽きません。今回は、サイズや素材など子ども服選びの際に押さえておきたいポイントをまとめてみました。
【年齢・身長別】子ども服のサイズの目安
まず、年齢や身長ごとに子ども服のサイズの目安をおさらいしておきましょう。「子どもは成長が早いから」とあまりにもブカブカの服を着せてしまうと、動きにくくなってしまい、活発な子どもはストレスを感じかねません。また、窮屈な服に無理やり体を押し込むと、動きにくいだけでなく血行が悪くなったり肌に負担を与えたりなど、健康面に影響が出る恐れがあります。以下を目安に、年齢や身長に合った服を用意してあげるようにしましょう。 ・年齢:1歳頃(身長:約80cm)⇒服のサイズ:80cm ・年齢:2歳頃(身長:約90cm)⇒服のサイズ:90cm ・年齢:3歳頃(身長:約95cm)⇒服のサイズ:95cm ・年齢:4歳頃(身長:約95~105cm)⇒服のサイズ:100cm ・年齢:5歳頃(身長:約105~115cm)⇒服のサイズ:110cm ・年齢:6歳~7歳頃(身長:約115~125cm)⇒服のサイズ:120cm ・年齢:8歳~9歳頃(身長:約125~135cm)⇒服のサイズ:130cm ・年齢:10歳~11歳頃(身長:約135~145cm)⇒服のサイズ:140cm ・年齢:12歳~13歳頃(身長:約145~155cm)⇒服のサイズ:150cm 3歳頃までは成長が著しいため、あまりにぶかぶか出ない場合はワンサイズ上を買ってもよいでしょう。うのもおすすめです。また、体の大きさは子ども一人一人で大きく異なりますので、上記の目安だけでなく子どもの体型や成長速度を見ながら、適切なサイズを選んであげてください。
素材や動きやすさ。子ども服選びで重視したい3つのこと
次に、子ども服選びでは、以下の3つのことを重視すると良いでしょう。
1.素材
カッコいい服やかわいい服など、ついデザイン性を優先してしまいそうになりますが、子どもが快適に着られる素材かどうかも忘れずにチェックしたいところ。蒸し暑く汗をよくかく夏には通気性の良い素材、寒くて肌が乾燥しがちな冬には保湿性・保温性の優れた素材といったように、季節に合った服選びも大切です。素材は商品タグや品質表示に書かれていますので、確認するようにしましょう。 【夏を快適に過ごせる素材】 ・ガーゼ:通気性や吸汗性の高さが特徴。肌着にも使われている素材です。 ・コットン:ガーゼ同様、通気性と吸水性に優れていて、汗をよくかく季節にぴったり。 ・オーガニックコットン:化学処理をしていないコットン。肌に優しく、アレルギーのある子どもにもおすすめです。 ・天竺:Tシャツに代表される素材。さらっとした着心地です。 ・パイル:タオルのような優しい肌触りの生地です。 ・リネン(麻):吸湿性が良く、乾きが早い天然の速乾作用を持つ素材です。 【冬を快適に過ごせる素材】 ・フライス:伸縮性や通気性が高く、身体に馴染みやすい素材です。 ・スムース:2つのフライスを交錯させた編み方で、保温性に優れています。 ・ニットキルト:ニットの伸縮性にキルティング加工が合わさり、高い保湿性と温かさを感じられます。 ・接結天竺:薄手のニット素材を重ねた温かくやわらかい感触。保湿性・通気性ともに優れています。
2.動きやすさ
ブカブカすぎず、体型に合った服を選んであげると同時にフードや紐に気を付けましょう。小さな子どもがフードや首まわりの紐で首を絞めてしまったり、公園で遊んでいる最中に遊具に引っかかって怪我をしたりなど、服が原因の事故も報告されています。子どもが安全に動き回れる安全面を考慮した服を選んであげましょう。
3.洗濯のしやすさ
泥だらけになるまで遊んだり、食べ物や飲み物をこぼしてしまったりは日常茶飯事。子どもの服は汚れて当然といったくらいに割り切ってしまった方が、気がラクになります。そのため、子どもの服選びには「洗濯のしやすさ」も欠かせないポイントです。一般的にポリエステルなどの化学繊維が混ざっている服は汚れが落ちやすく、縮みにくいといわれています。また、肌に直接触れる肌着にはオーガニックコットンなど肌に優しい素材を選び、その上には化学繊維が混ざった服を着せるなど、服の役目に合わせて素材を使い分けるのも良いでしょう。汚れが目立たない色を選ぶのもポイントです。
子どもが自分で服を選びたがったら?効果と注意点
ある程度の年齢になると、自分で服を選びたがる子どももいます。それは決して悪いことではなく、むしろ喜ばしいことです。主体性や自己肯定感が育まれたり、考える習慣が身に付いたり、教育効果も高いといわれています。企業が学生に求める資質・能力・知識として「主体性」が強く求められている今、幼少期からの服選びがもたらす効果が注目されているのです。 服を買いに行って子どもに選ばせると、思っていた以上に時間がかかったり、わがままをいわれてイライラしたり、ネガティブな想像が浮かぶかもしれませんが、先に挙げたような教育効果を忘れてはいけません。面倒に感じても、一度は試してみることをおすすめします。我が家では、子どもたちが幼稚園の頃から自分たちで服を選ばせています。一緒に服を買いに行くと、好みの移り変わりや子どものセンスが垣間見えて、なかなか楽しいです。 ただ、お店に並ぶ大量の服の中から選ぶのは、子どもにはさすがに難しいので、いくつか条件を出したり、服の数を絞ったりなど、上手に服選びをサポートしてあげると良いでしょう。
・サイズと予算
数字が読める年齢なら「120cmを選んでね」や「3000円まで」など、サイズと予算の目安を伝えてあげてください。
・カテゴリーと数
「長袖のインナーを2着」「アウターとワンピースを1着ずつ」など、その日に買うカテゴリーと数を指定してあげましょう。 子どもに服を選ばせる際に注意したいのは、子どもの意見を否定しないということ。あらかじめ伝えた条件から外れている場合を除き、自分で買う服を選ばせる以上は、なるべく子どもの意見を肯定してあげるようにしましょう。頭ごなしに否定するのはNGです。親のセンスを無理やり押し付けてしまうと、子どもは知らず知らずのうちに親の正解を探し始め、自分の考えを発信することを躊躇うようになってしまう恐れがあります。親の意見を伝えたいときは、一旦受け止めて肯定してから「ママやパパはこう思う」とアドバイスするなど、サポートする気持ちを忘れないようにしましょう。 また、どうしても子どもが選びきれない場合は、選択肢を複数提示してあげるのも良いと思います。色や柄だけ選ばせても構いません。「服を自分で選んだ」という経験が、子どもにとっては大きいのです。最初のうちは「どっちが良い?」と2択から始め、徐々に選択肢を増やしてあげてください。自分で選んだ服が自宅にあればコーディネートに興味を持つようになり、さらに考える力が身に付くでしょう。小さい頃から小さな選択を積み重ねることで、自分で主体的に決められる大人になれそうです。
基本的なポイントを押さえ、親子で服選びを楽しもう!
子育てに関する悩みは尽きません。しかし、子どもの服選びに関する悩みは、サイズや素材、使いやすさなど、基本的なポイントを押さえておくことで解消します。 また、自分で選びたがる子どもには思い切って服選びを任せてしまいましょう。はじめは親子で意見がぶつかることもあるかもしれませんが、服選びを通して子どもの主体性を育むことで、いずれ親の負担が減っていくでしょう。親子で服選びをぜひ楽しんでください。