新学年を迎える春は学用品を新たに準備したり見直したりする節目の季節。
体育の時間や部活など、学校生活になくてはならない体操服は、どれぐらいの枚数を用意しておくのが良いのでしょうか?
子どもの年齢や成長、部活利用の有無、洗濯頻度など、いろいろな視点から、必要な枚数をチェックしてみましょう。
中学入学頃は発育スパート期。体操服もすぐにサイズアウト
体操服は、小学校6年、中学校3年、高校3年と、長い人なら12年間もお付き合いする学生の必需品の一つです。
学校指定のデザインの体操服を購入するスタイルだったり、指定の色のものなら自由に体操服を購入できるスタイルだったり、学校によって体操服のルールは異なり、体育の時間のみに体操服を使用する学校から、学校生活の大半を体操服で過ごす学校まで、活用の頻度も様々です。
新学年の始まる前に必要な枚数はあらかじめ揃えたいところですが、成長の著しい子供のこと、単純に購入枚数を決めると失敗しかねません。
小学校6年間でなんと男子は平均28.7cm、女子は31cm、中学3年間では男子12.6cm、女子は4.6cmも背が伸びるのです。
なかでも最も成長が著しいとされる発育スパート時期は、男子で13歳ごろ、女子で11歳ごろに訪れるといわれています。
つまり、小学校高学年から中学生にかけては、驚くほど背も体重も増える時期なのです。
こうした発育スパート時期にはあっという間に服が小さくなってしまいます。
体操服を買うときはこうした子供の成長を頭に入れて、個々の成長に合わせてこまめに買い替えるのがよいでしょう。
また、あらかじめ枚数をそろえたい場合は、成長を見越した大き目サイズの体操服を何枚か購入したり、すぐに着られなくなっても財布に響きにくいお手ごろ価格の体操服を複数枚購入するのもおすすめです。
体操服は学校生活のパターンに合わせて購入枚数を決める
小学校や中学校では体育が週3回ほど時間割に組み込まれており、週の半分は体操服が必要になります。
学校で体操服を着るのは、体育の時間だけではありません。遠足や学活など活動的なシーンでは体操服がたびたび活用されます。
また、中学や高校で運動部に入ったときは、体操服を毎日のように部活で着ることもあるでしょう。
とくに夏場は毎回洗濯しなくてはならず、1枚だけを着まわすのはなかなか厳しいところ。
毎日体操服を着る場合は、最低でも2枚は用意したいところです。
体操服と一口に言っても、半そでシャツ、ハーフパンツ、帽子、長袖ジャージの上下など、いろいろ種類があり、学校や地域によっては一式そろえると1.5万円ほどかかる場合もあります。
いかに体操服を多用する学校でも、3セット、4セットを一度に購入するのは痛い出費です。よく使うものは2枚、それほど使用頻度が高くないなら1枚と、体操服の種類に分けて買う枚数を変えるようにできればいいですね。
まず、複数購入する人が多いのが、半そでとハーフパンツ。部活で使う人は、ジャージなどの長袖・長ズボンも2枚あると便利かもしれませんが、学校の体育だけなら1枚でも大丈夫という人もいます。
また、あらかじめ2枚買う場合も、1枚は現在のサイズ、もう1枚はサインサイズ上のものというように、サイズ違いで購入してみてもよいかもしれません。
また、学校指定の体操服がない場合、購入する体操服の機能や素材にもぜひ着目したいところです。
洗濯してもすぐに乾く、アトピー性皮膚炎などのデリケート肌に優しい、下着がひびかず透けにくいなど、同じように見えても商品によって着心地も使い勝手も大きく異なります。
クラブ活動などで毎日のように体操服を使う場合は、速乾性のものを選びましょう。さらに吸水性も備えた吸水速乾性ならば汗を素早く吸って乾かすので、着心地が良く汗かきな子供におすすめです。
肌が弱い子供の場合は天然素材で肌触りの良い体操服が好まれます。また、小学校の高学年頃になると体操服の透け具合も注意しましょう。
薄い素材の体操服は乾きやすいこともあり親としてはヘビーローテーションで使いたくなりますが、第二次性徴期にさしかかるころには、女の子のバストに変化が現れます。
バストトップが目立ちにくい少し厚手の体操服を利用する、体操服の下に着る下着を工夫するなど、子どもが自分の体の変化を気にすることなく快適に運動できる商品を選んであげましょう。
体操服の下には何を着る? 成長期の下着選び
子供の成長が著しい発育スパート期は第二次性徴期にあたり、身長が1年で10センチ弱も伸びるなど、みるみる体が成長するとともに、性の特徴も増していきます。男の子は声変わり、女の子は初潮を迎え、体つきも男らしさ・女らしさが増していきます。 この時期、特に女の子は胸が膨らみはじめるため、身に着ける下着に注意が必要になってきます。特に体操服の中には生地が薄く体形が出やすいものがあり、子どもが恥ずかしい思いをしていることもあります。学校で体操服の着替えを済ませるため、家では子どもの体操服姿をなかなか見ることがないというような場合、体の変化が体操服にひびいていることを親が確認することができません。「まだまだうちの子にはブラは早いわ」と思っていたら、学校の先生やママ友などから「そろそろ…」とやんわりと注意されることもあります。とはいえ、まだ子どもが小学校の中学年ごろの場合は、恥ずかしがってブラを付けたがらないという場合もあるでしょう。その場合は、抵抗なく受け入れやすいカップ付きのインナーなどから試してみましょう。また、胸は全然膨らんでいなくても体の中での変化は劇的に起こっています。子どもが「乳房がかゆい」「こすれて痛い」というように訴えるようになったら、胸のふくらみ具合がどうであれ乳房を保護するためにカップ付きインナーやブラジャーを取り入れてみましょう。 また、成長期の女の子以外も、体操服の下に着るもので快適さが大きく異なります。汗のにおいが気になる人は防臭効果のある下着を、汗かきで服がすぐにびっしょりと濡れる人は吸水発汗、体操服がこすれたり汗をかいたりするとかゆくなる人は敏感肌対応の下など、自分に合った下着を選びましょう。 また、体操服は動きやすいことが大前提ですから、小さくなって窮屈になってしまったものは無理して着続けるのはNG。服にあまり頓着しないタイプの子どもなら、なかなか自分から服が小さくなったとは言いださないかもしれません。新学年や新学期は子供の成長と服のサイズを確かめるのにちょうどよい機会です。子どもが成長気にさしかかっている場合はなおさら、体操服や体育館シューズ、下着のサイズなどをこまめにチェックしてあげましょう。
体操服は子供の成長に合わせて学期ごとに見直しを
進級や進学の際は服や文具、学用品など、いろいろと物入りです。できれば体操服は少ない枚数で済ませたいところですが、学校での使用頻度は意外に高く、学校によっては第二の制服といってもいいほどに活用されています。余裕をもって何セットか体操服を用意するのが理想的ですが、成長期の子供の場合はほんの数か月間、着用しただけで小さくなってしまうこともありえます。「洗濯してもすぐに乾く速乾性の体操服をそろえる」、「何枚買っても負担にならないリーズナブルな体操服を多めに買う」など、子どもの成長に合わせて体操服の購入を検討してみましょう。日ごろから子どもとのコミュニケーションを大切にし、サイズアウトや体の成長にいち早く気づいてあげられるとよいですね。